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ものを作る。というのがどんなことかを教えてくれる一冊です。商品はニンニク。
ありふれた、どこにでもある商品ですが、安全でおいしいニンニクを作り消費者へいかに届けるかを考えながら実践している作家兼農家の奮闘記です。巷によくある有機栽培や無農薬農業のレポートとは一味違う楽しい読み物です。
ところはニューメキシコ州の北部、サンタフェの郊外 2000メートルを超える地でニンニク農園を経営する家族を描いている本です。1年間12ヶ月をとおしての季節の移り変わり、自然との関わり、政治との距離、資本主義経済に組み込まれた商品流通と多岐にわたってのエピソードが淡々と描かれています。
「秋 植えつけ」からはじまり「わたしにとってニンニクとは?」と自分との関係を一から定義することからはじまります。かれにとってのニンニクとは?いろんな捉えかたがあると思います。
私にとってはニンニクが珈琲に置き換えられます。人によってニンニクの代わりに「家事」「仕事」などいろんな言葉が入ると思います。
仕事にもいろんな要素が入りますし、人によっていろんな意味を持ってくると思います。「冬 境界」・植えつけが終わりひたすら待つ時間、しかしその間も膨大な農作業がまっている。「春 相互の関係」・収穫期に入ってのいろんな作業 工夫、友人との関係。
「夏 取引」・「売買の持つ意味」・「最後に会計報告を」と植付けから収穫、販売まで時間軸に沿っていろんな作業や日常の暮らし振りが丹念に描かれています。「究極の田舎暮らし」と本の帯に書かれていましたが「田舎暮らしも楽じゃない」というのが私の感想でした。暮らし、仕事、自然などいろんなことを考えるのに最適の一冊と思います。おいしい珈琲とともにいかがですか?
最後に非常にいい本で内容も申し分ないですが定価が2900円と安くはありません。しかし晶文社の本は絶対に文庫化しませんのであきらめて買うしかないと思います。香り高い珈琲とともにどうぞ。
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